歴史で学ぶ「百年戦争」国家間の戦争ではない意外 過去に起きた出来事と現在はつながりがある
ロシアによるウクライナ侵攻に加えて、パレスチナとイスラエルの間でも緊張状態が発生している現在。東大で世界史について研究し、「東大生が教える「戦争の終わり方」の歴史」を上梓した東大カルペ・ディエムの西岡壱誠氏は、「世界史の勉強を通して、過去の戦争を考察することが必要になってきている」と語ります。東京大学・一橋大学の入試問題を例に、百年戦争が「国家間の戦争」とは言い切れない理由を解説します。
戦争はなぜ長引くのか?
2022年2月、ロシアがウクライナに軍事侵攻し、2023年10月現在まで戦争状態が続いています。「この21世紀には、もう本格的な戦争は起きないと思っていたのに」という声も聞かれますが、10月7日にはパレスチナのガザ地区に拠点を置くイスラム教スンナ派系武装組織ハマスがイスラエルを奇襲し、「第5次中東戦争に拡大するのではないか」とまで言われています。
このように、戦争は、歴史上の出来事ではなく、今を生きるわれわれのすぐ近くで起こっている出来事になっているのです。
さて、戦争はそもそもなぜ発生し、どうして長引いてしまうのでしょうか?
世界史の勉強をしていると、その答えが見えてきます。今回は、世界史の入試問題を扱いながら、「戦争」というものについてみなさんと考えていきたいと思います。
まず、こちらの東京大学の入試問題をご覧ください。
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