「もちもち」強し!日本人好みの食感こう変わった 近年は「サクッと」「ふあふあ」などさらに多様化

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食のオノマトペとして「もちもち」が認知されたきっかけは、2003年にミスタードーナツのポン・デ・リングが登場したこと。当時はベーグルもブームだったので、2007年までは「もちもち」と表現する食べものはこの2つが主だったが、2008年にはパンにも使われ始め、やがてよく使われる表現が「もっちり」に移る。

「食のオノマトペはもともと反復が中心ですが、最近は『サクサク』より『サクッと』と言うなど、重ねない表現が増えました。また、外中感覚と言うのですが、『カリッとジューシー』『外はパリッと』といった、外と中の食感が異なる表現がよく使われるようにもなっています」と大橋氏は話す。

表面の砂糖をバーナーでキャラメリゼしたクレームブリュレ、真ん中にチョコバーを入れて最中をパリパリさせたアイス最中など、多彩な食感を楽しめる食べ物が増えてきたことも、複雑な表現に影響しているようだ。「ふわトロ」も、中が半熟のオムレツをかぶせるオムライスが一般化するにつれ、よく使われるようになった。

近年は「サクサク」「パリッと」などが人気上昇

近年人気が上昇したオノマトペは、「サクサク」「サクッと」「パリッと」「ザクザク」など、硬めの食べ物に使われる表現。大橋氏は「5年ほど前にアーモンドなどをまぶしたクロッカンシューが人気になるなど、噛むことの喜びが復権しているようです。一方、台湾かき氷やメルティーキッスなどのくちどけのよい食べ物も人気です」と話す。

一方で、「歯ごたえのある」「歯ざわりのよい」があまり使われなくなったので、説明的な表現より直感的に伝わるオノマトペが好まれるようになったのだろう。社会がスピードを増したからだろうか、それともSNSで文字より画像が人気など、より感覚的な表現が好まれる時代になったからだろうか。

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