崩壊している資本主義の後に来るものは何なのか 「ラグビーワールドカップ」でわかる国家の行方

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競馬である。

かんべえ(吉崎達彦・双日総合研究所チーフエコノミスト)氏が、この持ち周り連載の競馬コーナーでも応援してくれたように、私が一口出資しているハーツコンチェルト(6枠12番)が、22日の日曜日、菊花賞(京都競馬場の第11レース、距離3000メートル、G1)に出走する。

だから予想も何もない。日曜日は、銀行残高を全部彼の単勝に。負けるとすれば、皐月賞馬のソールオリエンス(7枠14番)だけだ。前哨戦の1つである神戸新聞杯を勝ったサトノグランツ(6枠11番)には今度は負けない。

「親バカ」と言われようが、好走すると断言するワケ

「親バカ」にすぎないが、しかし、それでも親バカなりに理由がある。この馬は、大レースでしか好走しないからである。日本ダービーは1着からクビ、ハナという超僅差の3着だった。展開はやや恵まれなかったが、松山弘平騎手がうまく乗った。

しかし、勝ったのは新馬戦だけ。まだ1勝馬なのである。あとはすべて1番人気で取りこぼしている。日本ダービー(以下ダービー)の前哨戦の1つである青葉賞は、ダービーに出られないかという瀬戸際に追い込まれた状況で、1番人気のスキルヴィングに半馬身差の2着。このレースがもう1つ実力を発揮したレースだった。つまり、1番人気でなければ好走するのである。

それはなぜか。調教師と騎手のせいである。いや、彼らの技術に問題があると言っているのではない。問題は、彼らがハーツコンチェルトを愛しすぎているからであり、親バカで過大評価してしまっているからなのである。

この馬は新馬戦で2着馬を8馬身もちぎって圧勝した。これで松山騎手は異常にほれ込んでしまい、「この馬でダービーへ」と固く決意し、自分が皐月賞で2着に持ってきたタスティエーラ(菊花賞では4枠7番で出走)ではなく、ハーツコンチェルトをダービーでは選び、結局タスティエーラがダービー馬になってしまった。

新馬戦勝利後、私は、かんべえ氏と同じく持ち回り連載をしている評論家の山崎元さんや編集者F氏に、「小幡さん! ダービー向きですね!」と言われ、「いや凱旋門賞向きかな。皐月賞、ダービーを勝ったあと、菊花賞で3冠か、3歳で凱旋門賞馬になるか、どっちがいいか迷うな」などと、のたまっていたのである。

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