季節変わりの「手足の冷え、寒暖差疲労」防ぐ簡単技 冷えは万病の元、血流をよい状態に保つ秘訣

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東洋哲学思想の中には、「天人合一(てんじんごういつ)思想」というものがあります。

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「天」とは自然界を指し、天気と地中は互いに影響し合っています。その間(はざま)で生活している私たち人間は、この自然の影響に大きく左右されるのです。

近年、自然界の法則が大きく崩れています。気圧や気温の乱高下や激しさを増す台風・ゲリラ豪雨・積雪量など……。これだけ自然が乱れれば人間の体も乱れるのは当然なので、自分を責める必要はありません。

ただし、この自然の乱れは容易に止められるものではないため、これからは一人ひとりが今まで以上に自分の体と向き合う必要があります。

そして不調の改善と同じくらい大切な意識は、「予防(=養生)」をすること。治すよりも整えることのほうが結果に結びつきやすいので、予防をして日頃の生活の質を落とさないように心がけていきましょう。

継続できそうなものを選んで習慣化

冷えは万病の元です。体が冷えることで血流が悪くなり、筋肉が硬くなる、内臓に栄養が行き届かなくなり働きが悪くなる、脳の働きが低下する、潤いが保てなくなり老化が進む、免疫力が下がるなど、あらゆる不調が起こります。

普段、冷えている自覚があるところを温めるのはもちろんのこと、自覚がなくても冷えている部分も多いため、あらゆる体の部位を温かい手で触ってチェックしてみましょう。温活はさまざまな方法があるため、自分が継続できそうなものを選んで習慣にしてみてください。

①お灸
②カイロ
③湯たんぽや耐熱のペットボトルにお湯(50度程度を容量の7〜8割)を入れて当てる
④ホットタオル
⑤温水のシャワーを長めに当てる
⑥ドライヤーを当てる
⑦温かい手を当てる
⑧市販のぽかぽかアイテムを使用する

とくに最近では小豆などが使用された「ぽかぽかアイテム」が何種類も発売されており、電子レンジで温めれば何回でも使用できるものも多く、非常におすすめです。

出所:『自律神経にいいこと大全100』

人間の体は正直にできています。温めてみて、「気持ちがいい」と感じた部位は、普段から血流が悪い・冷えているため、温めて正解というサインです。

反対に、場所によっては温めると不快に感じるところがありますが、そこは、今、熱を加えるべきではないというサインとなります。温活をする場合は、体とそんなふうに確認を取りながら行ってください。

森田 遼介 TC鍼灸マッサージ院 院長

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もりた りょうすけ / Ryosuke Morita

国家資格:はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師。鍼灸院などに勤めながら、勤務後や休日に個人で訪問治療を行う。2023年2月に独立し、現在は埼玉・東京エリアの訪問自費治療を中心に活動。治療の特徴としては、全身の筋肉や内臓の調整をしつつ、不調の改善以降は再発の防止や他の大きな病気にかかるリスクを最小限にする、「未病」に対する治療で、人生100年時代をできるだけQOL(生活の質)を落とさない目的の治療が需要として高い。

X(旧Twitter):@harikyumoritam

Instagram:@harikyumorita

Note:@harikyumorita

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