若者世代「3組に1組は年上妻」という驚く結婚事情 厚生労働省が公開した婚姻届の集計データを分析

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今年九州で実施された複数の企業の労働組合が参加しての「組合婚活」でも、驚くような結果がでています。イベント企画者によると、多様な業種の7つの組合から男女あわせて40人程度(ほぼ20人ずつ)参加し、20代と30代の男女のエントリーがあったそうです。

女性は20代半ばの参加者が多かったのですが、男性は女性が少ない企業の組合からの参加があったためか、女性参加者よりも低い年齢の20代前半から30代半ばまで幅広い年齢の男性の参加となりました。

このイベントでマッチングした11組のうち9組が、年上女性・年下男性という組み合わせだったとのことです。イメージとしては20代後半の女性と20代半ばまでの男性のカップリングが多発した、といったところです。

「僕についてきてくれますか」の時代から変化

筆者も含めて中高年には「僕についてきてくれますか」という新郎の言葉に妻が「はい」と返すイメージが幸福な結婚イメージとして根強くあります。1992年までは育児休業がなかったため、特に50代以上の夫婦では、看護師や教師などの一部の職業の女性以外は妻が寿退社(結婚退社のこと)や出産退職をするしかなかった、という背景があります。

結婚に描くイメージが世代間で大きく変化している中で、若い世代が描く「頼りあえる」夫婦形成への多様な応援ができる社会に日本がなれるかどうか、日本の未来がかかっているように感じます。

天野 馨南子 ニッセイ基礎研究所 人口動態シニアリサーチャー

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あまの かなこ / Kanako Amano

東京大学経済学部卒。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。1995年日本生命保険相互会社入社、99年より同社シンクタンクに出向。専門分野は人口動態に関する社会の諸問題。総務省「令和7年国勢調査有識者会議」構成員等、政府・地方自治体・法人会等の人口関連施策アドバイザーを務める。エビデンスに基づく人口問題(少子化対策・地方創生・共同参画・ライフデザイン)講演実績多数。著書に『未婚化する日本』(白秋社・監修)、『データで読み解く「生涯独身」社会』(宝島社新書)等。

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