森崎ウィン「大河にミャンマー出身者が出る意義」 映画「おしょりん」でもエネルギー溢れる演技
――ミャンマー出身の森崎さんが日本で自身の道を切り開いてきたこととも、共通する部分があるのでしょうか。
時代を切り開く力強さは脚本から感じましたが、自分に重なる部分もたくさんあると思いました。芸能界もレールのようなものがあるようでなくて、自分で仕事を作って、生きる道を切り開いていかないといけない。それは時代や業界を超えて普遍的なものでもあります。
――本作の出演において、森崎さんにとっての挑戦だったことはありますか?
本作で演じた幸八は、物語の起承転結の承になるパートの重要な役割を担っていました。前半で仲間たちを勢いづかせる人物だったので、そこは1つのチャレンジでした。
今回の役を経験したことで、俳優としての現場での佇まいや、カメラの前での演技のスキル的な部分で得たことがたくさんありました。
――本作を見た人にどんなことを感じてほしいですか?
みなさんのふだんの社会生活において、いろいろなルールや縛りがあって生きづらさを感じることがあると思います。そんななかで、新しい道を切り開くという道もあるでしょう。決して派手な作品ではありませんが、この作品を見ると、先人たちはこうやって道を切り開いて生きてきたのだということを感じて、パワーをもらえると思います。新しいことを始めようとしている人の背中を押してくれる映画です。
スピルバーグ監督からの言葉
――森崎さんご自身についても、お話を聞かせてください。スティーヴン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』(2018年)でのハリウッドデビューは大きな注目を集めました。森崎さんはもともと世界進出志向があったのでしょうか。
そもそも日本から出たいとか、世界に行きたいという感覚がないんです。どこでもいいから広く活動したい。僕は日本で生まれ育ったわけではなく、小学生のときにミャンマーから移住している身だから、国境を超えてなにかをやるという意識が、自分自身のなかにすでに存在していて。世界を特別な場所として意識していない。自然と視野を広く持てているのかもしれません。
『レディ・プレイヤー1』は、たまたま運よく所属事務所にオーディション情報が届いて、オーディションに参加したら受かりました。これがきっかけになって、俳優としてハリウッドや世界を意識するようになりました。
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