森崎ウィン「大河にミャンマー出身者が出る意義」 映画「おしょりん」でもエネルギー溢れる演技

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――森崎さんにとってもこの先の役の幅を広げる作品になりそうです。

広がるといいですね。時代劇は現代劇とは異なる難しさがたくさんあり、それを経験することができました。

秀忠がドラマに登場してからいろいろ言われることもあると思いますけど、目の前のシーン1つひとつを大切にして演じることに集中しました。仕事はいつも自分との戦いです。数字や評価といった結果を求めがちですが、結果はあとから勝手についてくる。いまの自分のベストを出せたことが大事です。

――芸能界での10年後の姿はどう想像しますか?

プロデューサーをやっているかもしれません。プロデューサーの1人として作品に参加し、出演もする。海外では、作りたい作品を自分で企画してチームを集めて制作し、それをちゃんと世の中に伝えていくのが当たり前。自分の血が通った作品を生み出すところから携わるのが1つの目標です。

思えばかなう、口に出せばかなう

――森崎さんは小学生で日本に移住し、いまは芸能界で活躍されています。そんなご自身の出自をもとにした伝えたいテーマもあるのでしょうか。

思えばかなう。口に出せばかなう。それだけです(笑)。もう1つ世の中に伝えたいのは、地球上どこに住んでいたって、誰もがふつうの生活を送れる世の中であってほしいということ。それがあってからの、エンターテインメントですから。

――いまのご自身の現状について、課題に思っていることはありますか?

もっと知名度を上げたいです。「知名度=信頼」でもありますから、それを上げていけばやりたいことをもっとかなえられる。まだ自分のなかに眠っているものがたくさんあると思うので、森崎ウィンというブランディングがもっとできるとさらにおもしろくなる。

そのためにもっと勉強して、もっとがんばらないといけない。細かいことを含めて努力しないといけないことがたくさんあります。それを1つずつ着実に身に付けて、1年後には自分がいるステージも仕事の内容も、できることも変わっていたいです。

そこに行くためにどう突き進んでいくか。僕はイーロン・マスクやスティーブ・ジョブズのように誰もやっていないぶっとんだことを実現してきた人に憧れます。僕も芸能界のなかで、流れる血を含めて自分をきちんと理解したうえで、自分にしかできないことを突き詰めていきたいです。

武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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