松山ケンイチ「1年の半分は田舎生活」で得た学び 憧れの俳優は「木村拓哉」意外な松ケンの一面も
俳優としての活動歴は20年を超える松山ケンイチ。長きにわたりエンターテインメントシーンの第一線で輝き続けるなか、2023年1月期はNHK大河ドラマ『どうする家康』の本多正信役とTBS金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』の魚住譲役の好演で存在感を放ち、今期いちばんの話題の俳優になっている。
最新主演作『ロストケア』(3月24日公開)は、42人の介護老人を殺めることで“救った”と主張する介護士を主人公にする社会派エンターテインメント。検事役の長澤まさみとそれぞれの正義と信念をぶつけあう姿は、前述のドラマ2作とはまったく異なる松山の俳優としてのすごみを見せつける。
そんな松山といえば、4年ほど前から都会と田舎の山里の2拠点生活を続け、1年の半分を家族との生活や農業、アップサイクルブランド「momiji」プロジェクトにあて、残り半分で俳優活動を行う。いまの松山ケンイチを形作る2拠点生活とそこから生まれる仕事観に迫った。
作品のなかの見え方を追求する
――俳優活動歴は20年を超え、さまざまな役を演じてきました。それだけ多くの役柄になって演じる=作品のなかで生きることで、いろいろな考え方や感情を有してきて、一般的な人より共感力や感情移入する力が高くなっていることはありませんか?
ドラマや映画とか映像作品のなかでいろいろな人物を演じていますけど、多面的な人間のある一部分をその物語のなかで見せている感じです。その役柄の人間そのものすべてを、どこからどう見てもその人になりきるということは不可能だと思います。
作品のなかにおける見え方を追求しているんです。そのなかで、こういう感情はわかるけど、こういう考え方はしたことがないという部分は結構あったりします。
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