松山ケンイチ「1年の半分は田舎生活」で得た学び 憧れの俳優は「木村拓哉」意外な松ケンの一面も

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――逆に松山さんは、どんなに人気のある役やインパクトの強い役を演じても、その役のイメージを自身に定着させないタイプの実力派俳優だと感じます。

最近はそういうこともあまり考えなくなりましたけど、それこそ20代から30代前半まではすごく力んでいました。なんとか役になりきろうってもがいてて、自分が知らないこと、未経験のことに挑戦したいという気持ちがすごく強かった。

でもいまは、自分の人生にもがいている。昔のように撮影現場でもがくのではなく、ほかの場所で生きるためにもがいてきたことを現場の表現のなかに出す。そう変わりました。より自分の人生を大事にして、しっかり向き合うようになりました。

ただ、ステレオタイプの芝居はしたくない。コメディーにシリアスがあってもいいし、その逆があってもいい。こういう表現はありなのか、それがおもしろいものに変わる可能性はあるのか、といろいろ試すようになりました。そうやって遊んでいるんです(笑)。自分自身がおもしろい人間になりたいから。

俳優としてなんとしても生き残っていきたい

――松山さんの人生=俳優業であることは変わりませんか?

いえいえ、僕は仕事を俳優業だけにしたくなくて。半分の時間のなかでリサイクルの1つになるアップサイクルのブランド「momiji」プロジェクトを手がけています。俳優業も農業も「momiji」も副業です。本業は自分自身の人生だと思っています。

――松山さんの次の人生のフェーズがどうなっていくのか楽しみです。もしかしたら俳優ではなくなっているかもしれない?

ただ、世間に知られる俳優をしていることは、新しい何かをはじめるときにアドバンテージになります。たくさんの人に認知してもらえる可能性が圧倒的に高まりますから。何をやるにしてもすべてリンクしているんです。

だから、俳優としてなんとしても生き残っていきたいという気持ちにもなりますし、こっちをやるためにはこっちもがんばらないといけない。そのつながりが大事です。そういうモチベーションがうまく働いたのが、いまの大河ドラマや金曜ドラマで皆様からありがたいお言葉をいただけているのかもしれません。

武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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