米国は東アジア重視に転換、大震災が日米関係を後押し

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 オバマ政権は、11月にハワイで開催されるAPEC首脳会議で、アジア太平洋地域に関する包括的ビジョンを提示しようとしている。また日米両国は、震災被災地での救援協力から得た膨大な経験を生かし、人道支援と災害救援を行う合同タスクフォース構築を目指す可能性がある。

ハワイにあるアジア太平洋安全保障研究センターのジェフリー・ホーナン氏は、日本の自衛隊は東日本大震災の災害救助の一環として、10・7万人の人員、543機の航空機、59隻の船舶を動員した、と指摘している。そして「自衛隊は今回の経験を生かし、海外での人道支援・災害救援を重視するようになるだろう」と記した。

実際、日本は4月9日にASEAN諸国との特別閣僚会議を開催、災害救助に関する協力強化を議論した。日本は、すでにASEAN地域フォーラム災害救援実動演習に協力している。また、日本は04年のインド洋大津波発生以来、米海軍が毎年企画している太平洋パートナーシップに参加してきた。その目的は、災害救援に関しこの地域の軍隊間の協力を推進することにある。

日本を襲った巨大災害とビンラディンの死は、期せずして日米同盟を深化・発展させることになるだろう。

(ニューヨーク駐在・特約:ピーター・エニス記者 =週刊東洋経済2011年5月28日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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