当方が取材した、調査会社勤務のSさん(既婚・女性)は育児が一段落するまで時短勤務で仕事をしました。現在は20代の時期と同じように残業もする通常勤務に戻しましたが、
「そもそも時短勤務を認めてもらえなければ、会社を辞めていました」
と語ってくれました。ちなみにSさんは40歳にして管理職になり、若手部下のマネジメントを担当。社内では頼れる姉さんと呼ばれ、貴重な存在となっています。
固辞するのは、職場環境にも要因がある
一方、広告代理店で営業職にあるDさん(既婚・女性)。社内で優秀な成績を収めており、上司から管理職への昇進を打診されましたが、固辞しました。
「将来的に出産・育児をすることを考えれば、勤務している職場で管理職を続けることは不可能です。だから、管理職になることをあきらめました」
と回答してくれました。ちなみに、もし残業ゼロの職場であればどう回答したか尋ねてみたところ、「それなら管理職になっていた」と本音を教えてくれました。
管理職になれないのは女性自身に理由があるだけでなく、職場環境にも大きな要因があったのです。女性の活躍推進と同様に、日本は長時間労働という問題を抱えています。勤務時間の長さが解消できないために、女性管理職が増えないという面があるのです。「管理職でも残業ゼロ」が実現できれば、女性を管理職登用できる可能性は、飛躍的に高まるかもしれません。
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