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なぜ経済学者も政治家もバカになったのか? 今、日本に本当に必要な経済政策とは何なのか

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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しかし、本当の害悪は、まじめなミクロ経済学者たちがその視野の狭さにより、自分の領域におけるエビデンス立証だけに夢中になり、世の中全体で起きている最も重要なイシュー(課題や論点)を無視してしまったということである。

「常識による政策の不在」で日本は静かに衰退し続ける

世の中で最も重要なことは、今までにない問題が起きたとき、どう解決するかである。現在の経済は変化も激しいし、複雑で、次から次へと今までに経験しなかった問題が起こる。これに対処するのにも、エビデンスの有無、学問的、実証分析的論拠を求めたため、自ら発言する力を失ってしまったのである。

未体験ゾーンには、エビデンスなど原理的に存在しない。そこにどうやって立ち向かうか。丁寧で視野の広い観察を先入観なく行い、それに論理と常識を当てはめることで、何とか道を見出すという努力が必要なのに、その努力さえも行わなくなってしまったのである。

つまり、前出の政治家や世論の乱暴な一挙解決願望、具体的に言えば、コロナ対策やインフレ対策の給付金などである。これらも丁寧な仕組みの構築と手間を惜しんで、「とにかくパッーと一気にばらまくしかないだろう」という議論をしてしまう。

こうした乱暴な議論と、その一方で、これまた極端な詳細なエビデンスを求める、まじめな視野の狭い学者先生たち。この極端な二極化により、常識による政策が不在になってしまったのである。この結果、思考停止となり、政治家も経済学者も阿呆にしか見えない行動をとり続け、日本の経済は政策無策で、静かに衰退し続けているのである。

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