「転職サイトCM」をテレビで多く見かける納得事情 求人情報関連の放送回数は過去最多を記録

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もう1つデータを示す。リクルートが8月に公表した「2023年4—6月期 転職時の賃金変動状況」は今後の賃金動向を示唆している。「前職と比べ賃金が1割以上増加した転職決定者数の割合」が35.0%と過去最高を更新した。2021年同期比で5.9ポイント増、2022年同期比で2.3ポイント増となっている。

働き方決める主権は企業側から働く個人に

2021年公表の総務省の労働力調査で転職希望者が増えていることについて、リクルートの藤井薫HR統括編集長が指摘していた。コロナ禍を機にテレワークの普及など働く自由度の高まりもあり「キャリアを見直した人が非常に多い。働き方を決める主権が従来の企業側から働く個人側に移行している」(2021年12月18日の日本経済新聞)。

労働市場の構造変化、働き手の意識変化は求人CMに表れている。

CM総研のデータによると、ハイクラス転職市場で「スカウト」というフレーズを2020年度にCMで使ったのが「ビズリーチ」。以後、「スカウト」「ハイクラス」「ハイキャリア」などとうたった求人CMが増えた。

これらのフレーズを使ったものでは、2021年度に「ビズリーチ」のほかパーソルキャリア「デューダX」、リクルート「リクルートダイレクトスカウト」、医療関連の求人をターゲットとするメドレー「ジョブメドレー」の4ブランドで計6371回放送された。

2022年度はさらにIndeed Japan「Indeed」、若手ハイクラス転職サービスを展開するエン・ジャパンの「アンビ」なども加わり9ブランド計1万4531回が放送された。

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