「転職サイトCM」をテレビで多く見かける納得事情 求人情報関連の放送回数は過去最多を記録
業界関係者の1人は「構造的な人手不足を背景に求人市場は活況を呈している。また学生と話すと職業観が変わってきている。ジョブローテーションで昇進するより、専門領域に特化した仕事で生きていきたいとの考えも多い。終身雇用の価値観は崩れていくと思うが、世代間での違いはまだ残っており、転換期だと感じている」。
また現在の大量の求人CMについて「1つの求人ニーズに、複数社が殺到する広告バブルっぽい感じもする」と指摘する関係者もいる。
現代の転職CMが問いかけるメッセージ
日本の労働市場はバブル崩壊後、終身雇用と比較的抑制した賃金、低失業率という社会的黙契の基で推移してきたと理解する。それが産業構造の変化、海外企業との競争、そして突然のインフレに揺さぶられている。不可逆的な構造変化が起きているととらえるべきだろう。
社会全体として生産性の向上が最重要課題になった。そして働き手こそ生産性向上の重要資源でもある。
転職を含めた雇用の流動化は、むろん個人として「勝ち組」となれるかどうか重要なインセンティブとも考える。だがその流動化は社会全体にプラスに働くかもしれない。
現代の転職CMが伝えたいメッセージには、根源的な問いかけがあるようにも思える。「あなたの仕事や職場、そして生き方はそれでいいのか?」。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら