低気圧で体調が崩れやすい人に見られがちな特徴 自律神経の名医が天気を味方につける方法を伝授

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気温や気圧が緩やかに変化している間は、自律神経も余裕を持って対応できます。しかし、日中の麗らかな春の陽気から一転、夜には10度以上も気温が下がって急激に冷え込むような日や、ゲリラ豪雨のように急に強い雨が降ったとき、気温と気圧は急激に変化します。これが、要注意。

血糖値が乱高下を繰り返すと血管にダメージを与えたり、急上昇と急降下が繰り返されるとインスリンの働きが悪くなって糖尿病になったりすることはよく知られていますよね。

同じように自律神経も乱高下がとっても苦手です。

秋晴れの日に爽快に過ごせる理由

気圧や気温の変化があまりにも急激だと自律神経の働きが追いつかず、それでもどうにか対応しようとがんばって働き続けている間に疲弊してしまい、最終的には体内を一定に保つ調整力もダウンしてしまいます。その結果、頭痛やだるさなどの低気圧不調に悩まされるのです。

思い返してみてください。雲ひとつない青い空が広がる秋晴れの一日。暑すぎず、寒すぎず、屋外でも屋内でも快適に過ごせるような日は、気温や気圧の変化が少ないので自律神経の働きが安定し、心身ともに健やかに過ごせるはずです。青空の清々しさや肌に当たる心地よい風もまた、自律神経の働きを底上げしてくれるので、より一層、快適に過ごせるのです。

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自律神経は、五感からの影響を強く受けます。雨の日に体調を崩しやすいのは、低気圧のせいだけではなく、肌にまとわりつく湿気や不快感、濡れた靴から伝わってくる冷たい感触などがストレスとなり交感神経を過度に働かせてしまうからという側面があることを覚えておきましょう。

視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚。五感で受け取った感覚が心地よければ副交感神経が引き上げられ、自律神経のバランスは整いやすくなります。

天気を味方につけるということは、自律神経がよく働く状況を作るということとイコール。
その日の天気によって、いかに五感を不快にさせないか。その視点を持つだけでも低気圧不調を遠ざけることができることでしょう。

小林 弘幸 順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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こばやし ひろゆき / Hiroyuki Kobayashi

1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』、『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム刊)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。

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小越 久美 気象予報士、健康気象アドバイザー

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おこし くみ / kumi Okoshi

1978年、岐阜県下呂市生まれ。筑波大学第一学群自然学類地球科学専攻(気候学・気象学分野)卒業。2004年から2013年まで日本テレビ「日テレNEWS24」にて気象キャスターを務める。その傍ら、民間の気象予報会社(株)ライフビジネスウェザーに所属し、健康気象アドバイザー・データ解析士の資格を取得。スーパーマーケットの売上予測の開発にも携わる。現在は(一財)日本気象協会に所属し、気象データとAIを活用した商品の需要予測事業に携わり、アパレルや飲料メーカーなどへのコンサルティングを行う。著書『かき氷前線予報します~お天気お姉さんのマーケティング~』(経済法令研究会)。

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