コロナ禍が直撃して破産したものの、その同じ月に新しい会社「Payn」を立ち上げた元キャンセル代表の山下恭平氏。山下氏は、スタートアップを潰すことに関する情報がまったくないと指摘する。
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宿泊予約の権利を個人間で売買できるマーケットプレースを提供していたスタートアップ、Cansell(キャンセル)。コロナ禍が直撃して2022年3月には破産したものの、元代表の山下恭平氏は同月には新たにキャンセル料の請求・回収サービスを提供するPayn(ペイン)を創業した。そして、これまでに9000万円の資金を調達することができた。山下氏が再起を果たせた理由は何か。山下氏を直撃した。
――キャンセルが破綻した経緯は。コロナ禍がきっかけになったのでしょうか。
2016年に創業してサービスをリリースし、ぐいぐい成長してきていた。そのサービスは旅行需要のど真ん中。コロナ禍に見舞われたときも、最初は、むしろ予約のキャンセルが多くなったため、取引が増えて忙しかった。しかし、しだいに「あれ、なんか世の中やばいぞ」と。
ちょうど資金調達に動いていたタイミングだったが、当然、話は流れた。一方で会社が潰れないようにやることをやった。コロナ融資を引いたり、税金・社会保険料の納付を先延ばししたりしたほか、人員整理にも着手した。
コロナ禍で資金繰りが厳しくなり破産を決断
2020年夏ごろから「Go Toトラベル」事業で旅行需要がいったんは盛り上がり、「もう一回改めて復活していくぞ」と思っていた。だが、その後に新型コロナの感染が再拡大して、先行きの読めない状況が続いた。
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