
南場智子(なんば・ともこ)/ディー・エヌ・エー(DeNA)会長、デライト・ベンチャーズ マネージングパートナー。津田塾大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。同日本支社パートナーを経て1999年にDeNAを設立し現在は代表取締役会長。2015年から横浜DeNAベイスターズオーナーも兼任(撮影:尾形文繁)
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AIなどディープテック領域で大型資金調達が相次ぐ一方、成熟ベンチャーの調達環境は悪化。「優勝劣敗」が鮮明になっている。本特集「すごいベンチャー100 2024年最新版」では、激変下でも伸びる未来のユニコーンを一挙紹介する。
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自身が立ち上げたベンチャーキャピタル(VC)を通じて起業家育成にも取り組むDeNAの南場智子会長。経団連では2021年から副会長を務め、スタートアップ振興の政策提言をまとめるなど、活発な発信を続ける。
日本から世界で戦えるベンチャーを生み出すには何が必要か聞いた。
成長や挑戦をどう促すかが大事
──マネージングパートナーを務めるデライト・ベンチャーズは、昨年12月公表の投資契約方針で、上場(IPO)努力義務を課さないことを明確にし、金銭リスクを創業者個人に取らせる条項を撤廃しました。狙いを教えてください。
日本のスタートアップを活性化するうえで課題になっている部分を少しでも解決したかった。上場を否定しているわけではなく、成長や挑戦をどう促すかがいちばん大事。自分が起業したころからは随分変わってきているが、それでも起業で失敗したときのリスクは他国よりも大きく、起業には半端ではない覚悟が必要だ。
例えば、2年以内に上場できない場合は起業家が株式を買い取る義務があるといった条項が投資契約にあると、起業家の運命をも左右してしまう。
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