VIVANTが見せた日本のドラマが失っていたもの 単なる考察ドラマで終わらなかった深い理由
考察とどんでん返しで盛り上がった日曜劇場『VIVANT』が9月17日に最終回を迎える。モンゴルロケまで敢行した壮大な冒険ドラマはどこに着地するのか。結局のところ、『VIVANT』は成功したのか総括する。
最終回の「見どころ」
物語は、大手総合商社に務めるビジネスマンの乃木憂助(堺雅人)が中央アジアの企業に140億円の誤送金をしたことから始まった。途中から、実は憂助が自衛隊の組織・別班のメンバーで、日本を標的にしているテロリスト組織・テントを追っていたことが明かされ、ドラマはがらりと様相を変えていく。さらに、テントのリーダー・ノゴーン・ベキ(役所広司)は、憂助の父で、世界情勢も、家族関係も、複雑すぎるほどもつれあって……。
最終回直前の第9話では、ベキが、テントは日本を狙っていないと言ったり(最初は日本に恨みをもっていたが、どこかで話が大きくなったのだろう、ってそんな軽い感じから話がこんなに大きくなるってありなのか?)、憂助が、父子の情を利用してテントに潜入した疑惑が浮上したり(別班の仲間を射殺したと見せかけて死んでなかった!)と、最後まで視聴者を翻弄する。
最終回にはもっといろいろな意外な事実が明かされるだろう。憂助は結局、別班として、父・ベキと対決するのか。また、憂助に振り回されっぱなしの黒須駿(松坂桃李)や、憂助に嫉妬を覚えていそうなノコル(二宮和也)の見せ場はほしい。
序盤、大活躍した公安の野崎守(阿部寛)のもうひと暴れにも期待する。彼の部下で尾行の下手な新庄浩太郎(竜星涼)はほんとうにへっぽこなだけで終わるのか、それとも……。
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