大変革期をどう「大玉」新規事業機会にしていくか トップのマインドセットとリーダーシップが鍵

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さらに、B2Cに目を転じると、消費者の環境意識の高まりに着眼したビジネスも考えられる。例えば、海外では、買い物の履歴から、自分がどれくらいCO2を排出したのかを、請求金額とともにレポートしてくれるクレジットカードなどが注目されている。今後この種のB2C向けビジネスは次々に出てくるだろう。

このように地殻変動的イベントであるカーボンニュートラルへの対応を、新規事業の絶好の機会と捉えている企業は存在するが、全体から見れば、少数である。

生成AIにおける取り組み状況

もう一つの地殻変動要因である生成AIに目を転じると、規制や世の中からの要請という面が小さいため、カーボンニュートラルへの取り組みよりは、「攻め」の姿勢が見られるが、「攻め」の程度はまだ十分とは言えない。生成AIへの企業の取り組みは、取り組みの深度という観点からは現時点では4段階に分けられる。

・ポテンシャルの理解

最初の段階は、「ポテンシャルの理解」である。生成AIに注目が集まる中、まずは生成AIを試す、外部プレーヤーやベンダーと議論するなどして、全体像を的確に理解し、自社、自社の業種での可能性を見極める段階である。この段階を飛ばしてしまう、あるいは、検討はしたものの、ポテンシャルの大きさを十分に想像できずに、しばらくは様子を見ながら徐々に進めようとする企業も少なくない。それが正しい判断の場合もあるが、もったいない判断であることが多い。

・既存業務への徹底活用

第2段階は、「既存業務への徹底活用」である。生成AIを極めてインパクトの大きい武器と認識して、社内全業務プロセスにどのように入れ込めるかを検討し、生産性の向上を図ろうとする取り組みである。

よく目にする社内資料作成の効率化から始まり、社内管理、営業支援、顧客接点関連業務などから、業種によっては研究開発まで、活用範囲は幅が広い。領域にもよるが、50%以上の効率化が見込まれるところもあるので、ユースケースを広く特定し、実装していけば、地殻変動要因をある程度活用していると言ってよいだろう。

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