「不気味でキュート」日本製SFが外国人にウケた訳 「人と人以外の狭間」にある戸惑い描く2作品
『12ヶ月のカイ』は、結末を書かずに撮影を始めました。最初の4カ月分だけの脚本を書き、あとは撮影しながら、主役のお2人と、この後どうなっていくと思うかをディスカッションして、続きを書くということをくり返しました。
当初、私はSFロマンスになると思っていましたが、その役として生きるお芝居をしている2人の感じ方を拾いながら撮影していくうちに、想像とはまったく違う展開になりました。
人間が想像できることは、人間が必ず実現できる
そんなこともあり、今のところは、ヒューマノイドやAIよりも人間の想像力のほうが勝っていると私は思っています。
人間の想像力は、とんでもない力を持っています。80年代、SF映画が隆盛し始めたころに描かれていたようなことが、今では現実の社会問題になっていたりする。
一方、AIは、デジタルに落とし込んだものの中からしか学習できません。深海に何がいるのか、宇宙や人間の体はどうなっているのか。この世界には、人間にとってもわからないことのほうがまだまだ多いのです。
『ネオ・ヒューマン』で描かれていたピーターさんのAIも、現段階では、その先を決めるのは人間です。パートナーのフランシスさんが、どうコミュニケーションするかにかかっているわけです。
そして、人類は、人類が思っているよりも、もっといろんなことができるのではないかとも思いました。
人間が想像できることは、人間が必ず実現できるという名言がありますが、そのとおりではないかと思います。
(構成:泉美木蘭)
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