33歳のとき、一命をとりとめた教員が伝えたいこと 9月1日は「若者の自殺者数」が1年で最も多い日

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子どもが「学校に行きたくない」と言ったらどのように対応すればよいのでしょうか(写真:タカス/PIXTA)
9月1日は年間の中で若者の自殺者数が最も多い日である。小中高生の自殺者数は近年増加傾向が続き、令和4年は過去最多で深刻な状況にある。政府も問題視して、とくに夏季休暇明けの自殺防止に向けて様々取り組みを進めている(厚生労働省)。
子どもが「学校に行きたくない」と言ったらどのように対応すればよいのか。自殺を考える若者にどのような言葉をかけるのがよいのか。対応を誤れば、追い詰めてしまうことにもなりかねない。
自殺念慮を乗り越えるために何ができるのか。YouTube「未来に残したい授業」を主宰する代麻理子氏が企画編集の書籍『9月1日の君へ』から、埼玉大学准教授・加藤有希子氏のエピソードを一部抜粋、再構成してお届けする。

【2023年9月5日10時55分追記】記事タイトルと下記の見出し修正しました。

あのときは本当の正念場だった

たいへん言いにくいことではありますが、私は2010年の3月、33歳の時に自宅で首を吊りました。そして首を吊った瞬間、カーテンレールが折れて、一命をとりとめました。

小さいころ、足に針が刺さり、折れた針が心臓に刺さるのではないかという危険性のなか緊急手術したことや、40代になり乳がんを患って手術したこともありますが、後にも先にも、私にとっては、このカーテンレールが折れた瞬間が、本当の「正念場」だったことに間違いはありません。

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