謙虚で胸襟を開く人こそリーダーにふさわしい訳 与えなければ他者からの信頼は与えられない

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ときには意見を戦わせることもある。そんなとき、決して人格否定発言はしてはいけない。「アイデアには厳しく、人には優しく」を心がけてほしい。

信頼を導く対話とは、それぞれが自らの考えを十分に主張したうえで、チーム全体でどうすればアイデアを改善できるか議論するものだ。重要なのは、アイデアと提案者を区別して議論すること。たとえそれがどれだけひどいアイデアでも、提案者を尊重しながら、問題点を指摘すべきだ。

最高の統治者は、民に存在をほとんど気づかれない

これは人でなく、アイデアを批判すること。意見を述べる勇気のある人を尊敬し、そうしてくれたことを称賛しながら、可能な限り最良のアイデアを見つけようとする。

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オックスフォード大学講師のレイチェル・ボットマンは、人は信頼を完全に合理的なものだと思い込もうとするが、実際には「飛躍」がなければ成立しないと指摘する。つまり、私たちは、確実に信頼できるという保証がないという認識のもとで、相手を信頼すると決めなければならない。そこには、飛躍が存在する。

そして、自分を第一に考えるつけは必ず回ってくる。長期的に良い影響を及ぼすことはできない。研究が示すように、長期的成功の可能性を高めるためには、まず自分をサーバントリーダー(奉仕するリーダー)と見なすことから始めるのはどうだろう?

2600年前の中国の思想家、老子はこう述べている。

「最高の統治者は、民に存在をほとんど気づかれない。(中略)権者は控えめで、口数も少ない。任務が終わり、事が整ったとき、民に『私たちの力で達成した!』と思わせる状況をつくるのが良い統治者なのだ」

アレックス・ブダク 社会起業家、カリフォルニア大学バークレー校教員

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アレックス・ブダク / Alex Budak

カリフォルニア大学バークレー校ハースビジネススクールで、「チェンジメーカーになる」と題した、変革を起こせる力を身につけるための講義を開発し、教えている。それ以前は「StartSomeGood.com」の共同創業者や、「リーチ・フォー・チェンジ」や「Change.org」でリーダー的な役割を担うなど、社会起業家の支援で活躍した。あらゆる立場の人がチェンジメーカーになるのを助けるという使命のもと、世界中の組織で指導、講演、相談、助言などを行っている。好きなことは、冒険旅行、弱い立場の人を応援すること、お気に入りの2人のチェンジメーカー――妻のレベッカと生まれたばかりの息子――と時間を過ごすこと。

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