謙虚で胸襟を開く人こそリーダーにふさわしい訳 与えなければ他者からの信頼は与えられない

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他者からの信頼を集めるうえで大切なこととは(写真:アン・デオール/PIXTA)
カリフォルニア大学バークレー校で人気の授業に、「信頼を集める方法についての講義」がある。ゼロサムゲームともいえる競争社会でリーダーを目指す学生たちに、「信頼とは謙虚な人が得るもの。信頼は、与えなければ与えられない」という教えが刺さっているという。
自分の能力が変わるカリフォルニア大学バークレー校超人気の授業』より、謙虚さの最強スキルぶりを一部抜粋してお届けする。

謙虚さは弱さではない

「リーダーシップとは、なんでもできるフリをしたり、他人に指示したりすることではありません。意外かもしれませんが、謙虚さは弱さではありません」。

企業の幹部に謙虚さの重要性を説き始めると、たいていみんな目を丸くする。しかし研究結果も味方するように、謙虚さはリーダーにとってとてつもなく大きな強みになる。

「CEOの謙虚さは重要?」と題された研究は、明快な結果を示す。CEOが謙虚な企業は、そうでない企業に比べてCEOと従業員の賃金格差が小さく、経営陣の構成に多様性があり、従業員の離職率が低く、満足度も高かった。そして、会社の収益が改善されていた。

カナダの研究によると、謙虚さの低いリーダーは誰かと対立すると過剰に反応する傾向があり、デューク大学の研究によれば、知的な謙虚さが高い人ほど「弱く見られるのを恐れて間違った道をあえて突き進む可能性」が低い。謙虚さが足りなければ、期待に満ちた刺激的なプロジェクトも早すぎる死に追いやられてしまう。

謙虚でないリーダーほど、称賛を得ると、たとえそれがチームに向けられたものでも、鏡を見るようにそれを自分のものとして受け止める傾向にある。非難されると、それが自分個人に向けられたものでも、窓の外を見るように他人のせいにする。

一方、謙虚なリーダーは称賛を得ると、たとえそれが自分個人に向けられたものであっても、窓の外を見るようにそれをチームと共有する。非難されると、それは自分個人に向けられたものでなくても、鏡を見るように自分でそれを受け止めようとする。あなたは普段、称賛や非難にどう反応しているだろうか?

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