成婚退会後に発覚、35歳エリート彼の厄介な問題 息子の結婚にいちいち口を出す親の残念な実態

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「1カ月に払う住居費が10万円安くなるというのは魅力でしたけど、それより何よりやすおさんのご両親と同じ家に住むのが、嫌でした」

そこで、「二世帯の話にはどうしても賛成することができない」と、首を縦に振らなかった。そのあたりから、だんだんと2人の意見も食い違うようになってきた。

「結婚式は、親兄妹と仲の良い友達を呼んで身内だけでやろう」と最初は話していたのに、やすおの父が「親戚や会社関係者も呼ばず、粗末な結婚式をするのは恥ずかしい。会社の上司を媒酌人に立てる。それが出世につながる」と自論を繰り広げた。

みやこは、「ウェティングドレスだけ着ればいい」と思っていたのに、やすおの母が、「和装、洋装、せっかくなのだから着たほうがいい」と言ってくる。

あれこれと口出しをされているうちに、みやこはだんだんと気が滅入ってきて、結婚に前向きになれなくなっていた。やすおに会ってもどこか不機嫌で、笑顔が作れずにいた。

「こういうのをマリッジブルーというのかな。せっかく決まったことなのだから、このまま結婚してしまったほうがいいのかも、と思ったのですが、どうしても、前に進めない自分がいたんです」

この結婚は破談にしたい

そこでみやこは、「この結婚は破談にしたい」と、まずは両親に告げた。みやこの母は落胆したが、父は「みやこが決めたことならそれでいい」と同意してくれた。そして、破談の意思をやすおに告げた。

もらった婚約指輪の代金30万円と結納金(100万円もらい半額の50万円は結納返しをしていたので、残りの50万円)計80万円をやすお側に支払い、結婚を破談にした。

「自分がわがままなんじゃないかと、何度も自問しました。でも、結婚は当人同士の問題じゃない。やすおさんと結婚するのですが、同時に義父母とも家族になって、一生付き合っていかないといけない。やすおさんは、ご両親には頭が上がらないタイプ。そんな家に嫁いだら、この先私がずっとつらい思いをする気がしたんです」

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昭和の家族を描いた「サザエさん」ファミリーのような結婚は、今の時代ほとんどなくなり、核家族の形態が当たり前になっている。

ただ、いざ結婚となると、当人同士というよりも、家と家、親が口出しをしてくる結婚がまだまだ多い。

親が口出しをしてきて、親とパートナー側の意見が違うことで板挟みになったとしたら……。どんな結婚をすることが2人にとって幸せなのか、原点に返ってみてはどうだろうか。
 

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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