成婚退会後に発覚、35歳エリート彼の厄介な問題 息子の結婚にいちいち口を出す親の残念な実態

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「結婚って、家と家とのことなんだなと実感しました。ウチの親の要望で結納式をしたあきらさんのご両親は、内心面白くなかったんじゃないですかね。あと、昔からのしきたりなのはわかるんですが、100万円渡して50万円返すとか、なんだか“ごっこ遊び”をしているみたいだなって思っちゃいました」

結婚に親が口出しをするか否かは、どのくらい親が子離れできているか。子がどのくらい親離れできているか。また子どもの年齢がいくつかにもよるのではないか。

まきはずっと実家暮らし、あきらは大学から一人暮らしをしていたのだが、子どもが20代、30代で実家暮らしだった場合、親はどうしても子どもの結婚に口を挟みたくなるのが現状のようだ。

親に頭が上がらない彼に失望

最後は、家のことで揉めて破談になった話だ。

みやこ(31歳、仮名)は、東京生まれの東京育ちだった。婚活して半年目に出会った、一流企業勤務のやすお(35歳、仮名)と3カ月の交際の末、成婚退会していった。

そこから1カ月後。みやこから「結婚が破談になりました」という連絡が入った。事務所にやってきたみやこは、ことの顛末を話し出した。

「やすおさんのお父様はとても高学歴で、やすおさんと同じ系列の一流企業で働いていらっしゃる。両家の顔合わせをしたときから、高卒の私の父を見下すようなところがありました。結婚の話は、すべてやすおさんの家のやり方で進められていって、ウチはそれに従うだけでした」

みやこは、そこに違和感を覚えたが、母親からは「結婚するには好条件だし、同居するわけではない。たまに会ったときに、お義父さんやお義母さんにはいい顔をしておけばいいの。義実家には“可愛い嫁”と思われていたほうが得よ」と言って、なだめられていた。

結婚式はどこでやるか式場巡りをしたり、新居はどのあたりに構えようかと不動産屋巡りをしたりと、結婚が決まったカップルらしいデートを重ねていたのだが、あるときやすおが新居について、予想もしていなかったことを言い出した。

「僕の実家は23区からは外れているけれど、東京都だし、そこに2世帯を建てて、そこを新居にしようと思うんだけれど、どうかな」

当初2人が探していたのは、お互いの会社に同じくらいの時間で通える2LDKのマンションだった。そうなると家賃は12万円から15万円くらいの予算になる。やすおが続けた。

「2世帯といっても、家の外側に階段をつけて2階に行けるようにすれば、玄関もキッチンもバストイレも別だから、みやちゃんも親に気を遣うことなく生活できると思う。親からのかなりの金額援助が見込めるから、月々のローン返済は5万円程度で済む。それなら将来の貯蓄もできるし、子どもが生まれても教育費にお金がかけられるよ」

とはいえ、真下に義親がいたら気を遣うし、これまで知っているやすおの親の性格ならば、何かにつけてこちらに口出しすることは、目に見えていた。みやこは、筆者に言った。

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