シニア社員を覚醒させた「修羅場研修」の極意 チャレンジで失敗したら目の色が変わった

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そうすることによって徐々に「やったらできた!」という状況が起こり、チャレンジ自体が楽しくなってくるのです。

ここで大切になるのが「心理的安全性」です。心理的安全性が低い組織で、人はチャレンジをしようとしません。なぜなら、チャレンジして失敗したら怒られるかもしれないから。だから、チャレンジを求めるのであれば、その前にチャレンジしよう!と思わせる環境が必要なのです。

そういう意味で私は「失敗を許容する」という言葉が嫌いです。「失敗した」ということは「チャレンジした」ということですから、チャレンジした人のことは許容どころか、むしろ賞賛すべきなのに、なぜ上から目線の「許す」なんでしょうか?

研修から2カ月もすると、彼らはこんな言葉を伝えてくるようになったのです。

・弱さを見せ、わからないことはわからないと伝え、周りを巻き込む
・何事も諦めずに情熱を持って取り組み、仕事を楽しむ
・ポジティブな空気を自らが作り、風土を変える
・固定観念をぶっ壊す
・前向きな思考と新しいことに対するチャレンジ精神を持ち続ける
・失敗をチャンスと捉え、日々、自分を進化させていく

 

つまり初日の硬い表情から、ガラッと意識が変わったということです。研修後は彼らの職場の空気も変わり、それが徐々にチームの成果に結びついていると人事担当者から聞きました。

いい年って何歳のこと?

中でもうれしかったのは最年長の60代の方が「私もまだまだできますね!」と語ったことでした。人はチャレンジし続ける限り、何歳になっても成長できるのです。自己成長の実感は、充実感にもつながってきます。

「自分なんてもういい年だから……」という言葉でチャレンジしないことが一番もったいないのです。そもそも「いい年」って何でしょうか?有名な話ですが、カーネル・サンダースが何度も失敗を繰り返したあげく、ケンタッキーフライドチキンを創業したのは65歳なのですから。

次ページスキルも知識も豊富なシニア人材は無敵
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事