【蜂刺され】アナフィラキシー死から身を守る術 アウトドアでは注意「刺されないポイント」3つ

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アナフィラキシーは、ショック状態になれば命にもかかわる。

それを予防するために、1度蜂刺されに遭った場合は、エピペンを処方してもらうことが重要だ。エピペンとは、医師の治療を受けるまでの間、アナフィラキシーの症状を一時的に緩和し、ショックを防ぐための補助治療剤(アドレナリン自己注射薬)のことをいう。

エピペン注射液。黄色が0.3mg、緑色が0.15mg(写真:ヴィアトリス製薬株式会社提供)

食物アレルギーなどによるアナフィラキシーでも使われている。

2011年9月から保険適用され、3割負担だ。自己注射のため、使い方がわからないといざというときに使えない。そこで、処方の際には医師や看護師から使い方について説明を受けることになっている。またエピペンガイドブックにも、使用方法が載っているため参照してほしい。

エピペンの自己注射の様子(写真:ヴィアトリス製薬株式会社提供)

なお、エピペンは、登録された医師しか処方できないので、処方してもらう際はウェブサイトで確認を。

蜂に刺されないポイント3つ

もちろん、蜂に刺されないよう、日頃から心がけておくことも大切だ。山中に行く際には、リスクをきちんと理解したうえで、行動することを心がけたい。

蜂に刺されないためのポイント
・黒いものを攻撃する傾向があるため、白い服装や帽子を身に着けることを心がける
・蜂の巣を見つけたら近づかない
・蜂が高い羽音を出して、飛び回って威嚇してくると、大変危険な状態。スズメバチはアゴをカチカチと鳴らして仲間を呼び寄せる
 
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アナフィラキシーの再発防止策として、欧米を中心にアレルゲン免疫療法と呼ばれる治療法が行われているケースもある。

「蜂毒を体内に少しずつ入れることで、体を慣らしていく治療法です。日本ではまだ保険適用のメドが立っていませんが、今後日本でも保険対応となり、普及していくとよいと思っています」(海老澤医師)

(取材・文/若泉もえな)

国立病院機構相模原病院臨床研究センター
海老澤元宏医師

1985年東京慈恵会医科大学医学部卒業。国立小児病院医療研究センターレジデント、ジョンズ・ホプキンス大学臨床免疫学教室留学を経て、2000年より国立相模原病院小児科医長、2001年同臨床研究センター病態総合研究部長、2003年より同臨床研究センターアレルギー性疾患研究部長。現在は国立病院機構相模原病院臨床研究センター長。
東洋経済オンライン医療取材チーム 記者・ライター

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