しかし皮肉な話ですが、そこにはシビアな一面も予想されます。
今までよりも、個人の成果に焦点が当てられる、つまり実力主義が加速していくことは想像にかたくありません。
そんな近未来に備え、ビジネスパーソンは「手持ちの武器」を増やしておく必要があります。
では「武器」とはいったい何でしょうか。
電子機器などのデジタルの装置やツールを思い浮かべる人がいるかもしれませんが、先にお話ししたように、それらはあくまで効率化を図るためのツールにすぎません。
それらより重要なのは、人の思考力ではないでしょうか。
なぜなら、仕事における成果物の質を決めるのは、あくまでもその人の思考力だからです。
ここでの思考力とはいわゆる「地頭力」と言い換えてもよいでしょう。
大人でも思考力は伸ばせるか
「でも、思考力を今から高めることなんてできないでしょう?」
「地頭力なんて、今さら変わらないでしょう?」
こんな反論が聞こえてきそうです。
今回は、そんな大きな誤解を解いてみたいと思います。
いったいなぜ私が思考力の重要性について熱心に説くのかというと、答えはシンプル。40代半ばから、記憶力を訓練によって意識的に鍛えた結果、思考力も連動的に高まったと実感しているからです。それは予想もしていないことでした。
「記憶力日本一」というタイトルは6回獲得しましたが、その過程でひらめきが増えたり、自分でも驚くほど迅速にロジカルな結論が出せるようになったり、新たな思考のスキームを素早く構築できるようになったりしたのです。
記憶のプロとして言わせてもらうと「記憶力を磨くと思考力も磨かれる」、そんな相関関係が存在するのです。
その理由について説明していきます。
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