物流コンテナ、実は「中国が製造シェア98%」のなぜ 生産拠点となるためには3つの条件がある
一般的なドライコンテナだけでなく、温度や湿度を管理できる冷蔵冷凍コンテナ(リーファーコンテナ)や、ジュースやワインなどの輸送に用いられるタンクコンテナ、通常のドライコンテナに入れることのできない大型貨物を運ぶために使うフラットトラックコンテナなどの特殊コンテナもあります。
リーファーコンテナは、コンテナの中で温度を維持するため、箱の中が断熱材で囲まれており、冷凍機を内蔵しています。生鮮食品や冷凍食品などの食べ物だけではなく、温度維持が必要な薬品や化学物質の輸送にも使われています。
ほかにも、リーファーコンテナに窒素ガス発生装置を取り付けたCAコンテナも青果物の輸送に使用され、鮮度を保ったままの輸送を可能にしています。コンテナのデザインは海運会社やリース会社によって異なりますが、多くの場合、リーファーコンテナは次の写真の下段のように白地になっているのでわかりやすいです。
コンテナは海運会社とリース会社の保有シェアが半々
コンテナは通常、海運会社かリース会社が所有しています。現在、海運会社とリース会社の保有シェアはほぼ半々で、近年はリース会社のシェアが高まっています。
荷物を輸送する場合は、海運会社のコンテナを借りるか、海運会社が借りているリースコンテナをさらに借りることになります。2019年には米中貿易摩擦に伴って荷動きが低迷することを懸念して、リース会社が新造コンテナの発注を抑制していました。これが、2020年のコロナ禍におけるコンテナ不足が発生する1つの要因となったのです。
コンテナ海運会社だけでなく、リース会社は近年集約が進んでおり、2021年では上位6社で90%のシェアを占めています。
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