物流コンテナ、実は「中国が製造シェア98%」のなぜ 生産拠点となるためには3つの条件がある
20世紀最大の発明の1つといわれ、世界経済の血液ともいわれる海運輸送に欠かせないのが「コンテナ」。港湾に大量に置かれている様子を目にすることもありますが、そもそも誰が作って、誰が使っているのでしょうか。海運経済学を専門とし、コンテナ輸送の動向を研究している松田琢磨・拓殖大学商学部教授が解説します。
※本稿は『コンテナから読む世界経済 経済の血液はこの「箱」が運んでいる!』から一部抜粋・再構成したものです。
規格が定められているコンテナ
コンテナ輸送は簡単にいえば、同じ規格の金属製の箱「コンテナ」にさまざまな荷物を積み込んで、箱単位で運ぶ輸送システムのことです。コンテナ輸送で用いられる主なコンテナは、20フィートコンテナ、40フィートコンテナ、40フィートハイキューブコンテナで、サイズは次のとおりです。
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荷主は荷物の重さと体積に合わせてコンテナの大きさを選びます。アルミのインゴット(一定の形状と大きさの塊)や穀物など、体積に対して重量が重い品目(重量勝ちの品目、と言います)を運ぶ際には20フィートコンテナが好まれます。
衣類や靴、電化製品など、重さよりも体積が大きい品目(体積勝ちの品目)では40フィートコンテナやハイキューブコンテナが用いられます。
S&Pグローバルレーティングの推計によると、2021年では貨物輸送に使われた20フィートコンテナは4852万個、40フィートまたはハイキューブは5988万個でした。
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