素晴らしい講師の授業に加え、同じ東大志望の東京の超有名進学校出身の人たちに囲まれた浪人生活に「現役のときに比べてメンタルが安定して、勉強もさらに集中できた」と彼女は語ります。
そのような刺激的な日々を送る中で彼女は、自分が現役時代に落ちてしまった理由を「数学から逃げてしまったから」と考えました。
「苦手科目だった数学を勉強していると、嫌気がさしてしまったんです。だから、得意な英語ばかりやってしまっていました。単純に勉強不足だったんです」
危機感を抱いた彼女は、現在登録者44万人の人気受験系YouTuber、「wakatte.tv」の東大受験企画「Ukatte.TV」に応募し、初の女性参加者として出演することに決めます。
浪人期間にYouTube出演を決意
「自分は外的要因がないと頑張れないタイプなので、自分の姿勢や成績を全部公開することで、追い詰められたかったんです。誹謗中傷も覚悟していましたが、思っていたより少なかったのでよかったです」
8月頭から月1回程度の撮影をこなしながら、退路を断った受験勉強は彼女に確かな成果をもたらします。
「夏の東大模試ではじめてC判定が出たんです。もしかしたらいけるかもしれない、と思って、1日中自習室にこもって勉強を頑張りました。数学の点数が1桁なのにこの判定が出たので、数学を上げればなんとかなるかもしれないと思い勉強しました」
しかし、この年の共通テストも結果は900点中600点前後。出願したかった文科III類は足切りされるため、文科II類に出願しました。2次試験の受験にまでこぎつけますが、この年も最低合格点からは50点ほど足りずに落ちてしまいました。
「2浪する気はあったんです。でも、併願で受けた慶應の文学部が補欠合格で繰り上がったのと、東大受験本番の点数開示で数学が0点だったのを見て諦めがつきました」
「はるかに浪人中のほうが勉強しましたし、学力も上がりました。現役のときに慶應を受けても受かっていなかったと思います」と語る彼女は、望んでいた結果こそ叶わなかったものの、後悔のない浪人生活を送ったようでした。
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