泣いている子に説教しても無駄である科学的根拠 子どもが感情をコントロールできるようになる近道

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しかし、「すぐに叱る」子育て法は、脳科学的には逆効果になってしまうのです。子どもの脳の成長過程を理解して、注意して声かけしていく必要があります。それでは、子どもの脳について、少し解説していきましょう。

子どもがカッとなりやすい脳科学的な理由

うれしかったり、悲しかったり、怒ったり、楽しかったり、不安に感じたり、怖かったり、驚いたり……。

人間の脳はそうした感情を感じる働きを持つ一方で、論理的に考えたり、分析したり、言語化したりといった、理性的な働きも持ち合わせています。そして、その感情的な働きと理性的な働きは、それぞれ脳の違う部分でカバーされています。

たとえば、大まかなイメージとして、「右脳が感情の働きで左脳が理性的な働き」などといわれています。

嫌なことを言われて、カッとなってしまったときに、感情を抑えて冷静な対応をしたとしましょう。このとき脳の中では、右脳がヒートアップした状態になるものの、左脳がそれを落ち着かせているのです。

しかし、子どもの脳は、この理性的な働きをする左脳がまだまだ未発達。だから、子どもは感情的になったとき、昂った感情を抑えることができないのです。

そして、カッとなって感情が昂ってしまっている状態では、左脳が理性の働きをできず、やるべきことを論理的に順序立てて考えたり、親の指示や指導を理解しようとする子どもの脳の働きがストップしてしまうのです。

子どもが泣きだしたり、カッとなってしまったとき、その場で教えるべきことを教えようとしても、子どもの脳がそれを受け入れることができない。

それならばどうしたらいいのか? ここでおすすめするのが、世界的ベストセラー作家でもあるカリフォルニア大学ロサンゼルス校のダン・シーゲル教授の提唱する「コネクト&リダイレクト(Connect & Redirect)」です。

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