「ダウンタウンを見出した男」が40年経て語ること 吉本元会長がたどり着いたひとりぼっちの処方箋
また、「ふとした瞬間に孤独を感じてしまう」という人に向けては、具体的なノウハウを教えてくれました。
「人間って、雑踏の中でひとりぼっちを感じるときもあれば、賑やかなパーティーしているんだけどポツンと1人だっていうときもあるし、ほんの一瞬でも孤独や寂しさを感じるときが毎日のようにあって、それが重なって大きなものになっていくのだと思います。そういう『小さな孤独や寂しさを1つひとつその都度消していく』、あるいは『それを客観的に見て楽しんでしまう』。無意識を意識に変える訓練をしていくのがいいんじゃないかなと思うんです」(大﨑さん)
会社人生の半分はずっと窓際だった
「居場所を場所に求めないほうがいい」とは言っても、ビジネスパーソンなら役職や肩書のようなステータスを居場所として求めてしまうし、うまくいかなくて落ち込んでしまうことが多いもの。その点、大﨑さんはトップでありながらも、「吉本にはたまたま入社しただけ。いろんな出来事があって会長になりましたが、会社人生の半分はずっと窓際でした」と自虐的に話してくれました。
「若い子には、あなたの人生、あと50年、60年、70年ある中で幸せな出会いというのが誰にもあるので、目先のことや勝った負けたで悩まなくていいし、下向いて道の端っこ歩かないでほしい。その幸せな出会いが人なのか、仕事なのか、本や映画なのかはわからないですが。もちろん努力もしなきゃいけないんだけど、疲れたときや困ったときは長い目で見たら無理せず休んだほうがいいし、『自分は自分らしくいればいいんじゃないか』ということを伝えたいです」(大﨑さん)
大﨑さんに言わせれば、人生は長いから目先の役職や肩書で悩まないでいいし、そうしていたら結果的に会長になれたということなのでしょう。また、「疲れたときや困ったときは無理しない」「逃げるのではなく一時避難して戻ればいい」という考え方は大﨑さん自身が実践してきたものでした。
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