「羽生善治」が"50代で復活できた"目から鱗な理由 脳科学から見る「強運を味方につける思考法」
昭和の人気マンガ『巨人の星』で、星一徹が息子の飛雄馬に「死ぬときはドブの中でも前のめりで死にたい」と伝える場面があります。
これは少し極端だとしても、人生はいつも前向きに、たとえ面倒くさいことであっても、あえて前のめりでやってみることの大事さを、私は羽生さんから学びました。
たった一度の成功で自分の能力を見誤らない
一度手にした強運はぜったいに手放さない。
そんな方法があるのをご存じでしょうか。
そのやり方とは、自分の能力に甘んじておごることなく、つねに好奇心を持って貪欲に努力し続ける姿勢を保つことです。一度手にした強運を手放さない人というのは、ほぼ例外なくメタ認知能力が高く、感情に振り回されずに現実と理想の自分のギャップを冷静に把握し、自分の欠点や課題を見出すことができる人だといえます。
具体的には、メタ認知能力が高い人には以下のような3つの特徴があります。
2 自分に足りている能力、足りていない能力を見極めて物事を決められる
3 自分の失敗を肯定でき、反省と改善を実践できる
つまり、自分自身をしっかりと客観視できる人がメタ認知能力の高い人なのですが、その一方でメタ認知能力が低い人の特徴としてあげられるのは、「成功したのは自分の実力だ」と冷静に自分自身を把握できていないということです。さらに、自分の能力の高さを裏付ける確固たる根拠に乏しい場合もこれに該当します。
この点について、もう少しだけ深掘りしていきたいと思います。
実はこのメタ認知能力が低い人ほど、自分の能力を過大評価しやすいという科学的な研究があります。
アメリカのコーネル大学でデビッド・ダニング博士とジャスティン・クルーガー博士は、どのような人が正しく自己評価でき、またどのような人が自己評価を誤る傾向があるのかという研究を行いました。この研究はふたりの名前から「ダニング= クルーガー効果」と名づけられたのですが、具体的には次のような実験です。
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