笑い飯「もう勝負事はいい」の境地から目指すこと 肉体も感性も老いを感じる現実と向き合って

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西田:今年からはコンビ結成16年以上の賞レース「THE SECOND」が始まりました。こうなると、本人がやる気になれば、いつまでも戦う場はあることになります。

これはこれでその場を求める人には良い場ですし、戦いをやめることが難しくなったとも言えます。ルール上は一生出られますから。自分でゴールを決めるしかない。

哲夫:僕はもう勝負事はいいかなと思っています。行きつくところ、お笑いは“嗜好品”ですから。その漫才にハマる人、ハマらない人、両方いて当然です。

ただ、聞くと、過去にチャンピオンになった人は「THE SECOND」の出場資格が元からないということで、これは本当に助かりました(笑)。出場資格があるのに出ない場合、なぜか「逃げた」みたいに言われますしね。

「M-1」は世の中に知ってもらうため、自分たちを見てもらうための場だったと思います。ただ、ここからはそれとは違う、自分たちがやるべきことをやっていけたらなと。

おじいさんになってもお笑いは続けたい

西田:個人的には、これから歳をとっていって、おじいさんになってもお笑いをやっている。それが一つの目標ですね。

メジャーリーグ的なところではやってなくても、マスターズリーグ的なところでお笑いを続けている。そんな感じででも、やっていたいなと。やっぱり、好きなんちゃいますかね。お笑いが。ま、それを超えるほど好きなものが他にないというか。

ただ、どこまでやれるのか。これは本当にわかりません。どんどん老いを感じますからね。肉体的にも感性的にも。生活とか、考えていることは若い頃と同じだとも思うんですけど、朝起きて体調が万全という日はもうないです。どこか具合が悪い(笑)。

ま、それも現実ですからね。しっかり向き合っていきたいと思います。

■笑い飯(わらいめし)
1974年12月25日生まれの哲夫と1974年5月28日生まれの西田幸治のコンビ。ともに奈良県出身。2000年に「笑い飯」を結成。2002年に「M-1グランプリ」で決勝進出を果たし、一躍ブレークする。その後、2010年に優勝するまで9回連続で「M-1」決勝に進出。2014年には上方漫才大賞も受賞する。全国ツアー「笑い飯の漫才天国2023」が7月15日の愛知公演(御園座)からスタートする。以降、9月24日の福岡公演(よしもと福岡 ダイワファンドラップ劇場)、11月23日の東京公演(有楽町よみうりホール)、12月3日の大阪公演(なんばグランド花月)などが行われる。ABCテレビでの特別番組「笑いのメシア(救世主)」(初回は7月16日深夜1時30分から。全4回)も放送される。
中西 正男 芸能記者

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なかにし まさお / Masao Nakanishi

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。noteで「全てはラジオのために」(note.com/masaonakanishi)も執筆中。

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