日本独特の「慎み深さ」「謙虚さ」といった価値観はどこへやら。
批判は覚悟のうえで、いわゆる自分の商品価値を上げる「パーソナルブランディング」と割り切って、さらけ出しているのか。
その突き抜けた自慢っぷりが、多くの支持を集めているようです。
「過剰な自慢」はNGだが、「適度な自慢」は現代人に不可欠
情報過多のインターネット時代に、「情報の優劣」よりも「人々の関心・注目」という希少性こそが経済的価値を持つという、いわゆる「アテンション・エコノミー」の象徴的存在と言えるでしょう。
無視されたり、気づかれなかったりするより、少し批判されても「目立つこと」が大切。こうした価値観はとくに「一生を会社員として生きるより、自立したい」と考えるフリーランス・起業志向の一部の人に共通しているのかもしれません。
今の時代、「できなくても『できる!』」と公言し自己アピールをする人、「言ったもん勝ち!」とばかり図々しく面の皮の厚い人、恥知らずな出たがり屋ほど注目され、得をしやすい側面があるように感じます。
自慢によって生じる「嫉妬」や「妬み」は「近親憎悪」のようなところがあり、自分と同等の存在に対して感じやすいので、批判承知で別次元まで振り切ってしまう手もありといえばあり。
しかし、そうした臆面もない自慢をする人に対して感じる「モヤモヤ」がガスのように蓄積し、何かの拍子に批判に変わり「炎上」したときの火力のすさまじさを想像すると、普通の人には、なかなかその覚悟はできません。
一方で、どんなに実力があっても、それをアピールできなければ存在が認められないわけで、「適度な自慢」は、プロとして成功するためにも現代人に不可欠なスキルと言えるでしょう。
謙虚で控え目な人でも、他人の反感を買ったり、不快にさせたりすることなく、自分という「資産」を売り込む術を知っておいたほうがいいわけです。
では、「許されない『NGな自慢』」と「許される『OKな自慢』」の境目はどこにあるのでしょうか。
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