「私が一番好きなのに…」推し来日で生まれる悲劇 「I love you」を叫んでも、埋もれてしまう
日本には「標準語」という概念がありますが、アメリカをはじめ、多民族国家にはそれがありません。一人ひとりのルーツによって、発音はさまざま。でも、どの英語も正しいし、間違いではないんです。
それに、母国語ではないのに頑張って話してくれたら、発音以前に感激します。
これは逆の立場になってみたらわかりやすいと思います。アメリカ人に日本語で話しかけられたとき、ちょっと発音が不自然だからといって、イヤな気分にはなりませんよね。
ましてや、あなたの「推し」がたどたどしいながらも日本語を話してくれたなら、もうそれだけでうれしい気持ちになりませんか?
それとまったく同じことです。
「言い出し」にすべてをかけろ
さあ、心構えまでできました。あとはもう、想いを伝えるだけです。
ためらわずに言うことが大切だとお伝えしましたが、では、簡単な単語を連呼していればそれでいいのでしょうか?
それは「NO」。それこそ、失礼になってしまうおそれがあります。
シンプルで、かつ、あなたの想いをしっかり伝えてくれる英語が必要です。
実は、伝わるかどうかは9割、「言い出し」にかかっています。なぜなら、英語の言い出しというのは「話の意図」が表れていることが多く、それがわかれば一発で会話になるからです。
たとえば、「Can I have ~」と言われたら「あ、なにかほしいんだな」、「Thanks for ~」ときたら「お礼を言ってくれているんだな」とわかります。これだけで、誤解されてしまうリスクがぐっと減るのです。
実際にアメリカでは、カフェで「Can I ……」と言うだけでストローを差し出してくれる、ということがよくあります。
つまり、言い出しに使える「万能フレーズ」をいくつか覚えておいて、とっさのタイミングでも出てくるようにしておくのが一番いい方法と言えます。
ここではすべて紹介しきれないのですが、たとえば、
「〜で感激です」という意味の「It’s great to〜」というフレーズを覚えて、「It’s great to see you!!」(あなたにお会いできて感激です!!)と伝える。
「~にかなうものはない」という意味の「Nothing beats ~」というフレーズを覚えて、「Nothing beats your dance!」(あなたのダンスは最高です!)と伝えてみる。
など、いろいろな使い方ができます。
これなら、難しい単語や長い文章を覚えなくても、あなたの想いを的確に伝えることができますね。
外国語を学ぶときに大切なのは、熱意です。「想いを伝えたい」ということが、何よりの原動力になります。
だから私は、海外に「推し」がいる人は、英語を話す才能がすごくあると思っているのです。
こう言ったら、相手はどんな反応をするだろう、喜んでくれるかな。そんなふうに想像しながら練習する。その時間は間違いなく、「推し」のことを考える楽しい時間になるでしょう。
『【推しの子】』は、「推し」に認知されたことから物語が動き出しました。
ぜひみなさんも、万能フレーズを身につけて、貴重なチャンスをつかみ取ってください。
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