送受信するデータは、写真や動画だけではない。ニアバイシェアはGoogleフォトアプリ以外からも呼び出すことが可能だからだ。ダウンロードしたPDFファイルを同僚や友人、家族などに送信したい場合は、グーグル純正の「Files」というファイル管理アプリを使うといい。メーカーによっては、ファイル管理アプリを独自に搭載している端末もあるため、その場合はそちらを使用することもできる。
Filesには、ニアバイシェアが組み込まれており、画面下のタブで「ニアバイシェア」を選んで「送信」ボタンをタップすると、いきなり相手に送りたいファイルを選ぶことが可能だ。ダウンロードしたPDFファイルや、レコーダーアプリで録音した音声など、画像や動画にとどまらずファイルを自由に選択できる。また、ここからアプリを送信することも可能。受信した側は、ニアバイシェアの完了画面からダイレクトにアプリをインストールできて便利だ。
ほかにも、Chromeなどのブラウザーで開いているサイトを相手にニアバイシェアで送って表示させたり、連絡先の交換にも使える。
Androidユーザー同士に限定されてしまうものの、プラットフォーム別で見れば日本でもスマホの半分程度はAndroidが占めている。ニアバイシェアでやり取りできる機会は、意外と多いはずだ。
ベータ版ながらWindowsパソコンにも対応
Android同士のファイル共有方法としてスタートしたニアバイシェアだが、今では、対応するプラットフォームを徐々に広げている。同じグーグルが展開するPCのChromebookも、ニアバイシェア対応のデバイスだ。iPhoneとMacがAirDropで簡単にファイル共有できるように、AndroidとChromebookも連携を取りやすい。ただ、ChromebookはGIGAスクールで採用されたこともあり、圧倒的に学校に採用されているケースが多い。学生の利用率は高そうだが、本稿を読むような人がビジネスシーンでChromebookを活用しているのはレアと言えるだろう。
このようなケースも想定してか、グーグルはニアバイシェアの対応プラットフォームを徐々に拡大している。マイクロソフトのWindowsは、その代表例だ。Windows版のニアバイシェアは、3月にベータ版として導入されたばかり。OS標準の機能ではなく、Windowsにアプリをインストールし、グーグルアカウントでログインすることでニアバイシェアの利用が可能になる。
ベータ版のため不具合はありそうだが、筆者が試してみた限り、画像や表示中のWebサイトは、Android同士と同じように共有することができた。Windows版のベータ版ニアバイシェアは、このページで公開されている。要件は、64ビットのWindows 10以上を搭載したパソコンであること。ARM以外のCPUを搭載したパソコンに限定される。
上記のページで「ベータ版を使ってみる」をクリックすると、インストーラーがダウンロードされ、アプリをWindowsにインストールすることができる。あとの手順は、Androidとほぼ同じ。グーグルアカウントでログインしたあと、デバイス名や受信範囲などを決めて、ファイルをやり取りする。
パソコンからファイルを送りたいときには、「ファイルを選択」をクリックして、ファイラーで送りたいファイルやフォルダを選び、スマホ側で受信する。
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