「お恥ずかしい話、わたしが幼い頃から、父はほかの女性と家庭を築いており、家に帰ってくることはほとんどありませんでした。中学生の頃、わたしは部活動に一生懸命取り組んでいたので、時々両親が試合の応援に来てくれたのですが、もはや2人が話しているだけで、不自然さを感じるほどで。
父の新しい奥さんから電話がかかってきたのは、忘れもしない20歳の誕生日のことでした。『あなたのお父さんには、もうお金がない』と言い放たれて……」
高校2年生のときに両親は離婚し、父は自己破産
今回話を聞いたのは、原田智子さん(31歳・仮名)。九州地方のとある漁村の出身で、父親は7000万円の借金を抱えていたという。
「わたしの実家は祖父母の代から魚の養殖を営んでおり、祖母の死後、父が事業を引き継ぐことになりました。ただ、そこで借金を抱えたのでしょう。わたしが保育園に通っていた頃は、食卓に何品もの料理が並び、習い事などもさせてもらえていましたが、それ以降は子どもながらに生活も貧しくなっていくことがわかりました。そして、高校2年生のときに両親は離婚し、父は自己破産しました」
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