子どもを信頼している親は、「なんとかなる、この子は大丈夫」と思う傾向にあります。
根拠があるわけではありません。「根拠なき信頼」、これが子どもに届くのです。無意識に発する言葉や態度となって伝わっていきます。
事実、子育ては長期にわたるものです。陸上競技でいえば、長距離走です。初めからダッシュしていたら持ちません。徐々に伸びていけばいいのです。子どもは親と違って変化が激しいものです。日に日に成長します。筆者が度々お話しすることの1つに、女子は小5ぐらいで、男子は中2の9月を境に変わりますということがあります。個人差があるので誤差は多少ありますが、身体やホルモンバランスが変わるため、この時期に変わることが少なくありません。
また周囲の環境も変わってきます。子どもは、小さい頃は親の影響は少なくありませんが、成長し、家族以外の外部環境に接する時間が長ければ長いほど、その影響は強くなります。ですから、親がどうこうするよりも周囲からの影響を受けていくため、それなりに成長していくものなのです。
意識することで信頼度が変わる
子どもが小さい頃から自分が育てていると、つい子どもは自分より下の立場の人間と思いがちです。確かに、経験量は親より少なく、知識も少ないです。だからといって、上司部下のように下扱いする必要はありません。子どもも人格を持った一人の人間であり、尊重する必要があると思っています。
もちろん、わからないこと、できないことが多いので、それは教えてあげます。体験したことがなければ体験させることも必要です。しかし、大切なことは、子どもは立派な一人の人間であるということです。人として認めていく姿勢があれば、命令・脅迫のようなことは間違っても言葉として出てきません。
実はこれは他人の子どもにはできたりします。自分の子どもへの対応と他人の子どもへの対応ではずいぶんと異なる経験をしたことがあるかもしれませんね。他人の子どもには尊重の念を持っているからできることでしょう。しかし、自分の子どもには尊重の念よりも、「自分の思い通りにさせないと」という気持ちが優先してしまうという謎の現象が起こります。ですから、「わが子には他人のように接する」くらいでちょうどよい加減になると思います。
以上3つの特徴についてお伝えしてきました。これらを厳密に実践するというよりは、大きな傾向として捉えてください。
少し意識するだけでも、親の子どもへの信頼度が変わっていくと思います。すると鏡を見るかのように、子どもが変わっていきます。
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