すぐバレる!子どもを信頼してない親3つの特徴 「子どもに裏切られた」と思ってしまう親の盲点

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② 焦り

焦りは他者との比較から生まれます

比較をしないで子育てしていくことは容易ではありません。しかし、人間にはそれぞれ生まれ持って与えられた才能や能力がDNAに書き込まれていると考えてみてください。それは人によって皆異なります。このような多様な状況の中で、他者と自分を比較することは不毛であり、全く意味がありません。

しかし、乳児、幼児の頃は、平均身長・体重や発語の平均年齢などの基準を見聞きしますので、どうしてもほかの子を意識する場面があります。未就学児ですでに読み書き計算ができる話を聞くと、それらと比較をしてしまいます。

冷静に考えれば、平均は上もいれば下もいるものですが、どうしても振り回されてしまったりします。

③ 見栄

よくあるケースは中学受験です。学習熱が高いエリアに住んでいると、中学受験をすることが当たり前だという空気が流れ、自分の子も受験しなければならない気持ちになることがあります。これはある種の見栄です。中学受験に向いている子は問題ありませんが、そうではない場合、親の思い通りに進まず、イライラが募り、子どもに指示、命令、脅迫、説得を繰り返すようになります。もはや「この子は言わないとやらない子」と断定、そこに子どもへの信頼は全くありません子どもも信頼されていないことがわかるので、親のことも信頼しないようになります。

以上のような、不安、焦り、見栄は、子どもへの愛情があるからこそ出てくるものだと思われます。もし他人の子どもであれば、我が子ほど不安になったり、焦ったりすることはないでしょう。

しかし、残念ながら愛情はあっても、信頼がないため子どもに対しては逆効果になってしまうこともあります。

子どもを信じている親の3つの特徴

では子どもを信頼している親の特徴とはどのようなものでしょうか。次の3つは筆者がこれまで出会ってきた親御さんに共通して見られた特徴です。

① 価値観の理解

親と子どもは価値観が違うことを知っています。価値観とは、大切にする優先順位、判断基準と考えていいでしょう。

代表的な価値観の相違として、親が損得勘定重視の価値観、子どもが好き嫌い重視の価値観というケースがあります。その場合、親は「学校から帰ってきたらまず宿題」と言います。なぜならその方が後がラクになり得だからです。しかし、子どもは「今はやりたくない(疲れているときやりたくない)」と言います。学校から帰ってすぐに勉強するなどありえないと考えます。これは、仕事から帰ってきて、まずはゆっくりしたいのに、「夕飯の前に残業しなさい」と言われている状況と似ています

このように冷静に考えたら親の言っていることはおかしいとわかるのですが、つい自分の価値観で判断すると、トラブルが起こることがあります。しかし、子どもの価値観は自分とは違うことを認識していると、それが子どもへの信頼として伝わっていきます。

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