「子に内定が出ない」嘆く親に伝えたい過酷な現実 売り手市場とはいえ、今の就活は激化している

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就活生
「売り手市場」と言われながらも、かつてより激戦化している現代の就活。親は何ができるでしょうか(写真:ふじよ/PIXTA)
6月に入ると、早ければ内定を獲得する学生も出てきます。本人だけでなく、わが子が就活生という親にとっても緊張が高まるシーズンです。
もちろん就活は子ども自身が乗り越えるもの。しかし、現代は7人に1人は「就活うつ」になる時代。いわゆる「一流ホワイト企業」から内定を得るためには、過保護でも過干渉でもなく、親のサポートが不可欠だと語るのは、人材戦略コンサルタントで就活塾ホワイトアカデミー代表の竹内健登氏です。
本稿では、就活生が何につまずき悩んでいるのかを、竹内氏の新刊『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法 改訂新版』より一部抜粋・編集のうえ、お届けします。

「売り手市場」なのに学生が就活で挫折するワケ

あなたは、就活について今、どのようなイメージを持っていますか?

「今は、過去最高の有効求人倍率を更新して、〝売り手市場〞だから、楽勝とまではいかなくても、そこまで大変ではないはず」

メディアの情報を受けて、このように考える方は多いのではないでしょうか?

一方、就活生からはそういった楽観的な声は、まったくといっていいほど聞こえてきません。「7人に1人が就活うつ」になるほど、苦しい状況に置かれています。

リクルートワークス研究所による「第39回ワークス大卒求人倍率調査(2023年卒)」によると、売り手市場といわれているのは流通業や建設業といった一部の業界であり、サービス・情報業や金融業は圧倒的に買い手市場です。また、企業規模別で見ても、従業員数1000人以上の大手企業は買い手市場である一方、中小企業は売り手市場となっていることがわかります。

求人倍率の推移
(出所:『子どもを一流ホワイト企業に内定させる方法 改訂新版』、図版制作:一企画)

就職活動では、多くの学生や親御さんが「給料や福利厚生がいい」「安定している」という理由から「できるだけ大手企業を受ける」という方針をとりがちですが、スーパーマーケットやドラッグストアなどの小売業や建設会社を受けるのでない限り、大変熾烈な競争に飛び込んでいくことになります。

こうして、就活に対する認識にギャップが生じてしまうのです。

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