「データを活用して優良顧客を増やす」4ステップ データドリブンマーケティング成功のポイント
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データドリブンマーケティングの狙いと、マーケターにとって重要なポイントを2つ紹介します(写真:takeuchi masato/PIXTA)
デジタルトランスフォーメーション(DX)の波は、企業のマーケティング活動にも及んでいます。マーケティングDXのなかでも、とりわけ関心度が高いのがデータドリブンマーケティングではないでしょうか。
ところが、多くの企業でうまくいっていない現実があります。よくいわれるのは、「データがつながっていない」という問題です。しかし、数々の大手企業の支援をしている吉澤浩一郎氏と国本智映氏は、「データドリブンマーケティングがうまくいかない本当の理由は、データをどんな目的で、どう活用するかがあいまいだからです。この課題をクリアできれば、自走できる、真のデータドリブンマーケティングの実現に近づくことができます」と語ります。
本記事では、お2人の著書である『データドリブンマーケティングがうまくいく仕組み』から抜粋し、マーケターにとって重要なポイントを2つご紹介します。
目的と全体像を知る
データドリブンマーケティングの目的とはなんでしょうか。それは、新規客の獲得ならびに既存客と長く関係を築き、利益ベースでのLTV(ライフタイムバリュー)を最大化することです。
LTVというと、リピートやアップ&クロスセルの促進などの手法が語られがちですが、注意しておきたいのは、LTVの母数を増やす=新規客を獲得するという視点です。どのようなマーケティング施策を講じても離脱していく顧客が一定数いる以上、LTVの母数そのものを増やすという視点がないと、縮小均衡に陥る恐れがあるからです。
それを踏まえて「LTVの最大化」に向けて必要なステップを示したのが下の図です。
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(『データドリブンマーケティングがうまくいく仕組み』から)
この図の内容にならえば、データドリブンマーケティングの狙いとは、各種のマーケティング施策によって、顧客の態度変容を促し、見込客開拓から新規顧客獲得、既存顧客のリピート化やファン化へとステップを踏み、LTVを最大化すること、と言い換えることができるでしょう。
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