「大家さんが同じ建物に住んでいる場合、必ずゴミ捨て場を見ているんですよ。そのエリアの自治会長が見張っていることすらある。そして物件によっては“何曜日の何時から何時まで”とゴミを出す時間が決められていることもあります。そういった事情から、時間に融通が利かない職業の人がゴミを溜め込んでしまう傾向はとても強いです」
依頼主でダントツに多いのは看護師だという。出勤時間もキッチリと決まっていて、夜勤も多い。それでいて基本的に激務なので、ゴミを出したくても出せない状況が続いてしまい、それが当たり前になってきてしまうのだ。
「時間に融通が利かない人や片付けが苦手という自覚がある人は、引っ越しの際にゴミ捨て場の状況をしっかり確認しておくことです。駅からの距離、近隣の施設、セキュリティ、総面積など物件の条件は多岐にわたりますが、“24時間いつでもゴミを捨てられるか”という点は、人によっては何よりも重要なんです」(二見社長)
子どものことを第一に考える両親も――
ゴミ屋敷の住人には、責任感が強く自己犠牲をいとわないタイプの人も多い。二見社長とともにイーブイを支える弟の信定さんも、部屋が「モノ屋敷」になってしまったことが過去にあったという。
「弟は仕事がめっちゃ真面目で、自分を犠牲にするんですよ。要は人のためになることはすすんでやるけど、自分のことは後回しにしてしまうんですよね。部屋を散らかしてしまう人はだらしないというよりも、むしろそういう人が多いです」
たとえば、離れて暮らす両親。昔から自分のことは後回しにして子どものことを第一に考えるタイプだったとしたら――。もともと綺麗好きだったとしても、しばらく会っていないのであれば部屋がどうなっているかわからない。子どもはすでに自立していても、パートナーのどちらかや親の介護が発生していれば、また自分を犠牲にしてしまっているかもしれない。
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