学びを「活かせる人」「そうでもない人」の大きな差 ビジネススキルをアップデートし続けるには?

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皆さんは「ただ何となく身につけたい」という理由で勉強をして、途中で挫折した経験はありませんか。スキルはたやすく身につくものではありません。明確な目的意識がないと、中途半端に終わってしまうことが多いのです。

多くの方が「これからの時代は英語が話せるようにならなければ」と考えたことがあると思います。中には、教材を買ったり、英会話学校に通ったりしたことがある人もいるでしょう。しかし、自分が満足できるレベルで英語を話せるようになった人は限られると思います。

またある日、何かしらの資格を取得しようと講座を申し込んだものの、段ボール箱いっぱいの教材が送られてきて、取りあえず部屋の隅に置いたきりになってしまい、テキストを開いたこともないといった経験をした人もいるかもしれません。どうして身につかなかったのか、始めることもできなかったのか。それは、どちらも必要に迫られていないからです。

ここで1つ質問をします。

「あなたは、何のためにそのスキルを身につけたいのですか?」

何かスキルを身につけたいと思うのであれば、「目的」をしっかり確認することが大切です。まず自分がどういうキャリアを歩みたいかを考え、「そのために必要なものは何か」「どこに力をつけなければならないのか」「自分のステップアップには何が必要なのか」を明確にしてみましょう。それが本当に身につけたいスキルのはずです。それをはっきりとさせてから、その勉強に取り組んでください。

とりあえず勉強してみたら、そのスキルが身についたという人もいるかもしれません。目的がはっきりしないから興味を持った何かをやってみることそれ自体は、否定することではありません。ただ、より確実に、効率的にスキルを身につけるなら、「目的」をもって学ぶことをおすすめします。

学び方を学ぶ

学ぶことが増えてくると、重要になるのは、「自分にとって効果的で効率的な学び方を知っているかどうか」です。

多くの方が外国語の習得で苦労している中、3カ国語を流暢に操る人がいます。事実、1つの外国語を習得した人は、2つ目の外国語の習得が早いという説があります。もちろん言語間の類似性が高かったなどの要因もあるでしょうが、それ以外にも外国語を習得する「コツを知っている」ことが考えられます。だから、新しい言語の習得も早いのだと思います。それが「学び方を学ぶ」ということです。学んでいく過程で大切なのは、「自分はこういうふうに学ぶと理解できる」と感じ、「学んだ内容を理解して、自分のものにできる方法を再現できるかどうかです。

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