超一流は、結果が出なくても「頑張らない」 ACミラン本田圭佑が逆境に慌てない理由

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4月19日の戦線復帰はならなかった本田圭佑選手だが……(写真:アフロ)
足首の負傷で戦列を離れていたACミランMFの本田圭佑選手。4月19日のセリエA第31節ミラノダービーで戦線復帰が取りざたされていましたが、今回は出場機会を得られませんでした。ケガの中で彼のようなトップ選手は、はたしてどのように過ごしているのでしょうか。
「結果が出ない」「評価されない」「下積みの我慢」――。それは誰にでも存在します。そこでどう振る舞うか、何を持ち帰れるかで半年後、1年後の結果は大きく変わってくるはずです。
ACミランのトップチームで16年間もの間、日本人ながらにメディカル・トレーナーを務め、本田圭佑をはじめとした世界のトップ選手を支えてきた遠藤友則氏は、超一流の「逆境」での過ごし方はビジネスパーソンにも参考になると言います。
では、激しいプレッシャーの中、「結果がすべて」の世界で生き残る選手は、何が違うのか。そこには、日本人が陥りがちな「間違った努力論」がありました――。

「本田圭佑選手は、今シーズン前半の好調といい、どんなトレーニングをすれば、あれほどの逆境を乗り越えることができるんでしょうか?」

筆者が日本に一時帰国した際に、ACミランの熱心なサポーターから投げかけられた質問です。確かに本田選手は、シーズン途中で加入したミランでの1年目、求められた結果を出せず、続くブラジルW杯でも思うような成績を残せませんでした。

しかし、そんな中で迎えた2014-2015シーズンは開幕当初からのゴールラッシュ。ゴール数だけで見ると、前年度から大きな飛躍を遂げました。日本のマスコミは「逆境からの復活」「立ち直る力」と盛り上げているようでした。

はたして彼自身はどのように思っていたのでしょうか。

筆者は日本人ながら、これまで16年間にわたってACミランのメディカル・トレーナーを務めてきました。

筆者の在籍中、ミランは2度のスクデッド獲得(リーグ優勝)、チャンピオンズリーグ制覇を2回、準優勝も1回。トヨタカップの優勝も1回とまさに黄金期を迎えていました。

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