少子化といわれるなかでも、不登校は毎年増えつづけています。子どもが学校に行けなくなったら親は「どうして?」「なぜ?」と子を質問ぜめにしてしまうかもしれません。子どもとどのように向かい合ったらいいのでしょうか? 不登校で傷ついた子ども、その子とともにいて傷つき、疲れはてた親に、「あわてない、せかさない、くらべない」ための処方箋を記した『不登校の歩き方』より一部抜粋し再構成のうえお届けします。
まずは、中学2年生から学校に行けなくなった女の子のエピソードを紹介します。
質問ぜめにされて…
エピソード:いじめられてることは確かだけど、それだけが理由じゃないし……。理由が自分ではっきりわかってたら、こんなに悩んだり苦しんだりしない。
中学2年から学校に行けなくなった女の子。母親は、カウンセラーにアドバイスされてからは、「無理して行かなくていいよ」と言っていたが、それでもやはり気になるらしく、「どうして行きたくないの?」「またいじめられたの?」と、よく質問ぜめにしてきたという。「どうして?って聞かれても、そんなの自分にだってわからない。それでしょっちゅう母とケンカになっていました」。
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