最新「CSR企業ランキング」業種別トップ20 ハイレベルな電機、サービスは電通が首位

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小売業はセブン&アイがイオンを抑える

小売業は昨年に引き続き2強の争い。トップのセブン&アイ・ホールディングス(545.6点)に対して2位イオンは543.5点と僅差。人材活用、環境、企業統治+社会性はイオンが上だが、財務はセブンが大きく上回った。3位丸井グループ(508.1点)、4位三越伊勢丹ホールディングス(497.6点)と百貨店勢が続く。

不動産業トップは三菱地所(501.1点)。業種的に問題となりやすい政治や行政との癒着防止などコンプライアンス面には特に力を入れる。オフィスビルやマンションなどでの太陽光発電導入やCO2排出削減にも積極的。

2位は昨年4位から上昇した三井不動産(495.8点)。以下、3位野村不動産ホールディングス(466.9点)、4位イオンモール(465.7点)と続く。

トップの三菱地所でも総合136位と順位は高くない。全体的に人材活用の得点が低い傾向にある。障害者雇用率、有休取得率、管理職への女性登用などが後れている企業が多く、業界全体の課題といえそうだ。

サービス業は電通(517.6点)がトップ。開発途上国で商品購入と社会課題をマッチングさせるマーケティングプログラム開発や社員による小学生のコミュニケーション力育成プログラム実施など独自の取り組みを行う。以下、2位セコム(512.8点)、3位ベネッセホールディングス(487.4点)、4位楽天(481.0点)、5位オリエンタルランド(456.4点)と続く。

業種別ランキングは順位だけでなく、どの部門の得点が高いかを総合ランキングで確認すると各企業の強みが掴みやすい。人材活用が強いのか、環境なのか、それともバランスよくなのか。こうした点も確認しながら業種別に見ていくと、企業間の実力がわかりやすい。

総合ランキングだけでなくこの業種別ランキングもぜひ参考にしていただきたい。

岸本 吉浩 東洋経済 記者

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きしもと よしひろ / Yoshihiro Kishimoto

1996年東洋経済新報社入社。以来各種企業調査にかかわる。『CSR企業総覧』編集長として、CSR調査、各種企業評価を長年担当。著書に『指標とランキングでわかる! 本当のホワイト企業の見つけ方』など。2023年4月から編集局記者、編集委員、『本当に強い大学』2023年版編集長。

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