舞台裏の「制作過程を見せる」モノが売れる必然 注目される「プロセス・エコノミー」とは何か?

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商品やサービスをリリースする過程が重視されてきているようです(写真:kikuo/PIXTA)
これまで、「商品やサービスは完成してからリリースするもの」と相場が決まっていました。しかし、今は商品やサービスがあまりに増えすぎて、完成品ではなかなか差別化ができない時代になっています。そんな今、「制作過程」に価値が見いだされるようになっています。――元・LinkedIn日本代表の村上 臣氏は言います。同氏の新刊『稼ぎ方2.0』から一部抜粋、編集してお届けします。

完成品を待つのではなく、「制作過程を」公開する

かつては、商品やサービスは完成してからリリースするものと相場が決まっていました。しかし、今の時代は制作過程に価値が見いだされるようになっています。

完成品を作って売るだけではなく、制作過程から収益を得ることを「プロセス・エコノミー」といいます。この概念は起業家のけんすう(古川健介)氏が提唱したのをきっかけに知られるようになりました。

アイドルグループがメンバーオーディションの過程を公開しているのも、制作過程に価値があるからです。これこそ、まさにプロセス・エコノミーにほかなりません。

アイドルのファンは、メンバーがアイドルとしてデビューし、成長する過程を見ながら共感を深めていきます。制作過程は共感を得る上での欠かせない要素であるといえるのです。

クリエイターエコノミーの世界でも「過程を見せて共感を得る」コンテンツが増えています。例えば、YouTubeでは「アンボックス動画」が人気ジャンルの一つに定着しています。アンボックス動画とは、商品のパッケージを開封する(Unbox)ところから撮影し、その商品の特徴などをレビューする形式の動画を指します。

次ページ開封するまでのプロセスもレビューの一部
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