月曜から発生…会社員が陥りがちな「4つの問題」 問題の種類に応じた「適切な視点」を持てていますか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

では、どのような問題の種類が存在するのでしょうか?

確かに、ビジネスの現場ではさまざまな問題が発生します。しかし、それらをよくよく見ていけば、その9割は次の4つのいずれかであることがわかります。

(1)業務ミスやスケジュール遅れ
(2)営業の売り上げ目標達成
(3)事業の成長や収益性
(4)新規事業の立ち上げ

私は、ビジネス・ブレークスルーの問題解決力トレーニングプログラムの講座責任者を10年間務め、2022年に独立しました。現在も、大企業から中小企業まで幅広い企業に対して、現場で起こるいろいろな問題に対応できる研修を提供しています。年間約100日の研修講師を務め、研修後に受講生が実務テーマで取り組んだ問題解決レポートを1000名分以上添削する中で、この4つでざっくり9割だと気がつきました。

なお、一般的には(4)は問題と言わないことも多いと思いますが、何もない現状と新規事業を創り出すという目標との差を問題として認識し、これも広い意味での問題の1つであると整理しています。

これらの問題に対しては、それぞれに正しい取り組み方が存在します。我流で取り組んだとしても成果は出ません。いくら時間をかけても、前に進むことはできず、思考の迷子になってしまいます。

「直面している問題がそれらのうちのどれであるか」を認識できれば、問題解決に必要となる「視点」と「武器」を選ぶことができ、その問題をいち早く解決できるようになります。

問題の種類に応じた「適切な視点」が欠かせない

起きた問題の種類によって、その問題に影響を及ぼしている要素が異なります。例えば、自分自身のミスをなくし、仕事の生産性を上げたいのであれば、自分の仕事の範囲の中で考えれば問題はありません。

一方で、事業全体の収益性や成長を考えるのであれば、自分の仕事の範囲内だけの話では完結できません。自分の部署のことだけでなく、ほかの部署についてもあわせて考えなければいけません。さらに、自社のことだけでなく、お客様や競合の動向、社会全体の変化についても考える必要があります。

つまり、問題の種類によって、「考えるべき範囲」(どのような立場〈=視点〉で、どこからどこまでのことを見なければいけないのか)が異なるということです。この【視点】が問題の種類に合っていないと、問題解決をうまく行うことができません。とくに、原因分析がうまくできません。

人間はどうしても気になるところばかりを見てしまうものです。何か問題が起きた場合に、「どうせ原因は〇〇にあるだろう!」と自分の気になる点ばかりを見てしまうことがあります。

次ページ問題によって「武器」の使い方は変わってくる
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事